素描の生紬

幼なじみの嫁ぎ先のお母様から、しつけ糸が付いたまま受け継いだお着物です。
おそらく「素描の生紬」だと思います。

秋の草木が描かれた単衣の着物です。
わたくしごとで恐縮ですが、本日は、結婚記念日❤なのです。
清々しく心地よい天候ですので、単衣の季節を名残惜しみつつ、纏いました♪

節のある肌触りやお色は、麻を思わせる素朴な風合いがあります。
麻は皺になりやすい性質がありますが、この着物は折シワが全くつかないことはもちろんのこと、握っても^^;何事もなかったかのようにもとに戻ります。
ハリがあるので、身体に張り付くこともなく、かといって絹なので添わないこともなく、気軽で素敵なおしゃれな着物です。

わたくしの備忘録として、「生紬」「素描」について調べてみましたことを書き残します。
参照したのは、WEB上の「きものと」https://www.kimonoichiba.com/media/column/169/
きもの用語大全 公益法人着物染織文化協会 様のHPと、今までわたくしが呉服屋さんや作家さんに教えていただいて、思い出したことなどです。

「生紬」とは
絹は白く光沢のある部分であるフィブロインを、膠質(分子が集まって、普通の顕微鏡で見えない程度の粒となって、浮きただようような状態で存するもの)のセリシン(粘着性タンパク質)が包んでいるようになっています。
セリシンがあると、染めが鈍くなる、あるいはきれいな色が出にくいこと、またシャリ感を持つため、絹特有の柔らかさが出にくくなります。
そのため、精練でセリシンを取り除いて、よく染まるようにしたり、しなやかさや光沢を引き出します。

生紬は、生糸の精練を途中で止めてセシリンを完全にとりきらずに織ったものです。
ゆえに生紬は、セリシンの色である、茶色味を帯びた色調を持っており、シャリ感(ハリがあり肌に触れるとさらっとした感触であること)があるのが特徴です。
また、玉繭(2匹の蚕が共同で一個の繭にしたもの)は、繭から2本の糸が出るため、糸をつくるときに必ず絡まってしまいきれいな糸が作れません。
そのため通常はくず繭の扱いをされてしまい、生糸の原料として機械にかけることができず、普通ははじかれてしまいます。
そこで玉繭を煮て引き伸ばして真綿にし、そこから紡いだ紬糸を染め、織りあげます。
そのように製造されますので、糸の太さが均一でなく節もできます。

生紬の糸は、見かけは悪いけれど味わい深い素材を、丁寧に下ごしらえし、素材の持ち味を生かして生まれます。
絹なのにちょっと麻にも似た感触、キャンバスのような色、からだのラインを拾わないハリと美しい透け感が特徴です。

「素描」とは
糸目糊で防染して地染めをした後で、模様を描く本友禅に対して、糊を引かずに、生地に直接模様を描いて染め上げる技法です。
染料の墨にミョウバンなどの定着剤を混ぜ、下描き無しで一気に描き上げます。
墨で描いた線を生かし絵画調に仕上げるのが特徴です。

染の着物が非日常の「よそいき」だとすれば、紬は日常の「お気に入り」といったところでしょうか。
「生紬」のTPO~自分の心地よさのために、お気に入りを気軽に纏う~

 

<a target=’new’ href=”https://click.linksynergy.com/fs-bin/click?id=iZXqBNOoaRc&offerid=286073.900000568&type=4&subid=0″ rel=”nofollow”><IMG alt=”ショップチャンネル” border=”0″ src=”http://www.shopch.jp/contents/afimg/logo/120_60.jpg”></a><IMG border=”0″ width=”1″ height=”1″ src=”https://ad.linksynergy.com/fs-bin/show?id=iZXqBNOoaRc&bids=286073.900000568&type=4&subid=0″>

伊與田(いよた) 利恵(としえ)

伊與田(いよた) 利恵(としえ)

日本の美意識を、現代に生きるエレガンスへ。 日本文化とエレガンスで、その人本来の品格を整える。

舞台・CM・テレビ・映画・婚礼など、多岐にわたる現場で着付けを担当してまいりました。

この道を志す原点となったのは、母の花嫁姿を収めたメイキングビデオです。着物をまとうことで生まれる美しさと、ご本人やご家族の心に残る感動に触れ、和装と美容の世界へ深く心を動かされました。

着物は、ただ身にまとう衣装ではありません。季節や場への敬意、相手を思いやる心が表れ、立ち居振る舞いや所作までも美しく整えてくれる、日本文化の粋です。

着付け師・美容師として装いを整えるとともに、マナー講師として、その装いにふさわしい振る舞いまでお伝えしています。外見だけを美しくするのではなく、その方の内側にある品格や魅力が、自然に表れるお手伝いをすることを大切にしています。

新しいことに心を開き、学びや出会いを楽しむことも、私の変わらぬ姿勢です。年齢を重ねるほどに深まる、その方らしい美しさを大切にしながら、着物を通して人生の節目や日々のひとときに、彩りと自信をお届けできましたら幸いです。

関連キーワード

関連記事

RELATED POST

この記事へのコメントはありません。

CALENDAR

2026年9月
 123456
78910111213
14151617181920
21222324252627
282930  
PAGE TOP
MENU
お問合せ